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皿のダリア

作品鑑賞

中央に、鮮やかなダリアが溢れんばかりに盛られた、青い縁取りの施された皿があります。その深紅、オレンジ、紫の色合いが、同様の色調の模様の背景布と対照をなしています。ピンクの花の房をつけた、大きく丸いアジサイが、みずみずしさを添え、花と織物の重厚な質感とコントラストを成しています。構成は注意深く配置されており、花瓶と果物が視覚的な錨として機能し、花の豊かさをバランスさせています。

画家の視点はわずかに平面化されており、装飾的な模様と表面の感覚を強調しています。筆致は見えるものの、制御されており、オブジェクトに堅牢さと重みを与えています。青い皿の縁と背景布のオレンジ色の色調のような補色を使うことで、視覚的な面白さが生まれ、鑑賞者の目をキャンバス全体に引きつけます。思慮深く、かつ自発的な静物画であり、正確さと詩情をもって捉えられた瞬間です。私はまるで花の香りを嗅ぎ、布の柔らかさを感じることができます。

皿のダリア

フェリックス・エドゥアール・ヴァロットン

カテゴリー:

制作年:

1919

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サイズ:

4390 × 3260 px

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