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関西シリーズ:神戸長田神社八雲橋

作品鑑賞

この魅力的な木版画は、雪が静かに積もる神社の冬景色に鑑賞者を誘います。赤い橋には雪が厚く積もり、その先には青い着物を着て緑の和傘をさす人物が立ち、冬の白い景色に鮮やかなコントラストを生んでいます。まっすぐ伸びた雪をかぶる木々と優雅な橋の曲線が、静謐で優雅な雰囲気を作り出し、寒さの中にあっても一人静かな孤高の感覚を呼び起こします。降り積もる雪の音が聞こえそうなほどの静けさが、鑑賞者に深呼吸を促すようです。

浮世絵の技巧が光るこの作品は、青と白の繊細なグラデーションによる調和のとれた冬の色調を特徴としています。鮮やかな赤い橋が画面のアクセントとなり、空間に奥行きを与え視線を誘導。繊細に彫られた線は建物や自然の細部を丹念に描き、シンプルながらも感情豊かな静かな情景を描き出しています。1930年に制作され、伝統的な日本の美学と詩的な静寂を今に伝えます。

関西シリーズ:神戸長田神社八雲橋

川瀬 巴水

カテゴリー:

制作年:

1930

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サイズ:

4365 × 6393 px

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