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作品鑑賞
柔らかな夕日の光に包まれたこの場面は、精緻なレリーフが施された豪華な大理石のバルコニーで、二人の女性の繊細なひとときを捉えています。ピンクや桃色、穏やかなアーストーンの暖かい色調がロマンティックな雰囲気を醸し出し、大きな壺から咲き誇る花々がその美しさを引き立てています。画家は光と影の巧みな使い方で、人物間の感情の緊張感と親密さを強調しています。座っている女性は物思いにふけり、手を口元に当て、一方で立っている女性は前かがみになり、慰めの手と花束を差し出しており、言葉にできない深い絆を感じさせます。古典的な建築要素と彫刻された天使像が、時代を超えた優雅さと気品を与えています。